「無農薬」×「有機」×「炭」=

「安全・安心」×「健康」×「高栄養価」×

「エコ」をスローガンに、

生態系と地球環境に配慮した農業を

滋賀県竜王町で営んでいます。

農薬や化学肥料を使わず、

鏡山からの天然の湧水、カバークロップ、

混植・間作などの昔ながらの知恵を使って、

旬の農産物を多品種少量生産しています。

コンセプトは「自給」

子供達には安全・安心なものを食べさせてあげたい。でも、市販のものはどんな農薬や化学肥料が使われているか分からない。オーガニックはいいって聞くけど、実際はどうなんだろう?

最近は、遺伝子組み換え食品や昆虫食など怪しげなものも増えてきた。いいものは値段が高そうだし、そもそもいったいどこで、安全・安心な食べ物は手に入るのだろうか…?

それが分からないから、いっそのこと自分達で作ることにしました。

竜王町の天地の恵みを受け、安全・安心な旬の食べ物を、手頃な価格で、さあ、召し上がれ。

「かがみの里」と目睫の間

竜王じねんの庭は、「道の駅竜王かがみの里」と目と鼻の先にある谷あいの地形に位置しています。

昔から、新潟県魚沼のように「西日の当たらない土地は、お米が美味しくなる」と言われています。この土地も鏡山が西日を遮ってくれるため、おいしいお米が育つ環境です。

鏡山の麓は、農作物の栽培に適しているだけでなく、新羅王の「天日槍(あめのひぼこ)」が祀られる鏡神社、源義経が元服したと伝えられる池など、古代から中世にかけての歴史の宝庫として名高い場所です。

竜王じねんの庭の名前の由来

「じねん」の概念

「じねん」は、私たち人間も山や川など自然の一部だとする仏教用語で、環境に対する日本古来の考え方です。

同じ漢字を用いて違う意味となる言葉に「自然(しぜん)」がありますが、これは西洋の考え方です。

自然(しぜん)と人間は対立する言葉であるため、人間は自然を征服・利用してもよいという考えが世に広まり、文明の発達とともに自然破壊・環境破壊が横行しました。

その在り方をそろそろ見直すべきだと思い、「じねん」という言葉を使いました。

「庭」の概念

「庭」は、明峯哲夫さんの概念を取り入れました。

明峯さんは「庭」を、「野菜や果樹を栽培し、小家畜を飼育する」空間であると同時に、「人と周囲の環境との間に小さな物質循環」を実現させる場としました。

抽象的な観点からは、「自然の恵み」と「人の環」に包摂されることを通じて自然と人間の共生を図る場として想起しました。

自然との共生達成という目標には「じねん」と「庭」という概念が必要不可欠だと思い、圃場の名前に使っています。

竜王じねんの庭で取り組むこと

カーボンマイナス(脱炭素)

緑肥や間作、炭の利用による炭素固定量増加、電化の推進とバイオディーゼル燃料使用による脱炭素に取り組みます。

バイオマス資源循環

作物残渣・刈草・間伐材のたい肥化、腐葉土の製造など、従来焼却処理していたバイオマスの有効活用に取り組みます。

炭の活用

竹炭、木炭、もみ殻燻炭などのバイオ炭を製造し、圃場散布、埋設、育苗土等へ活用します。竹酢液は液肥・防虫剤として使います。

微生物の活用

VA菌根菌など有用微生物を増やす取り組みを行います。「発酵」はたい肥作りや冬場の育苗時の熱利用に使われます。

自然界のダイナミズム

バイオダイナミック農法のエッセンスを取り入れ、月の配置や星の運行に沿ってその時に適切な農作業を見極めます。

植物波の活用

楢崎皐月氏の植物波農法を参考に、炭素埋設による地中電位の調整、大気電位の調整、中耕による輻射圧調整を行います。

生産される農作物の種類

金/黒ゴマ

アンチエイジング効果の高さで知られています。低温圧搾で油も作っていきます。

豆類

高たんぱく低カロリーで豊富な栄養素を持つ豆は、日本型食生活には欠かせません。

麦類

大麦も大豆同様栄養価が高い作物です。ミネラル豊富な麦茶も作ることができます。

季節の野菜

季節に応じて旬の野菜を多品種栽培していきます。

ハーブ

優れた薬効で知られており、ハーブティー、精油、入浴剤として使うことができます。

レモン・柚子

果汁のほか、皮から精油を作っていきます。

お米

うるち米、もち米両方栽培していきます。

Q & A

どうして農薬を使わないのですか?

除草剤や殺虫剤を使用することによって、農作物に悪影響を与える草や虫を駆除することができますが、同時に天敵である益虫や、土壌微生物も死滅してしまいます。

土壌内の生物多様性は、生産性の向上に寄与するほか、農作物の健康にも大きな影響を及ぼすため、たとえJAS有機農法で認められている農薬だとしても使わないようにしています。

参考文献

除草剤グリホサートの影響等については、「タネと内臓(吉田太郎著)」で生々しい話が記述されています。

どうして頻繁に耕さないのですか?

耕すことによって土壌内の微生物の住処や菌根菌の菌糸を破壊してしまうことになるため、むやみに耕さないことにしています。また、土壌内の有機物の分解が促進され、土壌内の有機物含有量が減ってしまうことも危惧しています。

土寄せや中耕など、作物の生育にとって必要な作業は行いますが、かき乱すのは必要最小限にとどめています。

どうして化学肥料を使わないのですか?

窒素、リン、カリウムなどを供給できる化学肥料を用いることによって、収量が増えたり短期間に収穫できることに間違いないとは思いますが、投入した肥料のすべてが作物に吸収されるわけではなく、多くは大気中や地下水に流れ込んだりして環境汚染の元凶になってしまいます。

農薬同様土壌内の微生物を死滅させる原因にもなりますので、化学肥料は使わないことにしています。

また、化学肥料を用いるよりもカバークロップを適切に利用する方が収量が増えるという結果も報告されているため、地中に多くの根と菌糸のネットワークを構築するためにも、マメ科・イネ科の緑肥を用いたり、コンパニオンプランツをうまく使って窒素やその他の栄養素の補給を行っています。

どのような肥料を使うのですか?

作物残渣(さくもつざんさ)や落ち葉、生ごみ、鶏ふん、米ぬかなどを圃場内で発酵させた自家製完熟たい肥を畝の表層に撒いています。

家畜の糞尿を直接畑に撒くことはしていません。手間はかかりますが、必ず微生物による「発酵」という過程を経て畑に循環させることを心がけています。

どうして生物多様性が重要なのですか?

その方がより自然に近い状態だからです。

天然の草原には、背の高い植物や低い植物、様々な昆虫や爬虫類、真菌やバクテリアなどが有機的に関わりあい、1つの大きな生態系を構成しています。

植物は光合成をしてエネルギーを生成しますが、そのエネルギーは滲出液(液体カーボン)という形で、植物の根に寄生する菌根菌にも供給されます。

その菌根菌は菌糸を伸ばし、土中の微生物から効率的にミネラル分などを収集し、宿主の植物に供給していることが最近分かってきました。そのため、圃場内に生息する生物が多様であるほど、結果として病気に強く栄養価の高い作物を収穫することができます。

星の運行に沿った農業とはどのようなものですか?

ルドルフ・シュタイナー氏が提唱した神智学・人智学をベースにしたバイオダイナミック農法では、黄道十二星座と月の配置によって、根の日、葉の日、実の日および花の日に適した作業日があります。通常2~4日で順番に入れ替わります。

根の日には大根の種まきをしたり、実の日にトマトを収穫したり、花の日に花の手入れをしています。各作物にとって適した時間に適した作業をすることで、生命エネルギー溢れた長期間保存できる農作物を収穫することができる実験結果があります。

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