アンチエイジングのスーパーフード「ゴマ」

ゴマ(Sesamum indicum)は、古代から世界中で栽培されている植物で、その種子は非常に栄養価が高く、料理や健康食品として広く利用されています。ゴマには、白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの3種類がありますが、いずれも健康に良い成分を豊富に含んでいます。

老化や病気の二大要因:「酸化」と「糖化」

体の「酸化」と「糖化」が進むことによって、白髪やシミ、動脈硬化、ガンといった様々なトラブルが生じます。この酸化と糖化を抑えてくれる力が「抗酸化力」、「抗糖化力」です。ごまは、優れた抗酸化力と抗糖化力を秘めたスーパーフードです。

酸化=サビ

鉄は空気中の酸素と触れることによってサビてぼろぼろになってしまいますが、そのような化学反応が人体でも起こります。呼吸によって取り込んだ酸素の一部が「活性酸素」や「フリーラジカル」という物質になります。これらの物質は病原菌などを撃退するのに役立ちますが、増えすぎると体内の健康な細胞まで傷つけてしまいます。

糖化=コゲ

糖化は、タンパク質と糖が加熱されたときに起こる現象です。ケーキなどを加熱したときにきつね色に焼き上がったところは糖化しています。体内で糖化が起こると、AGEs(終末糖化産物)という悪玉物質が生じ、動脈硬化、シミやたるみ、認知症の原因になります。AGEsが恐ろしいのは、一度溜まってしまうと排出されないとも言われている点です。

酸素も糖も生きていくためには必要不可欠なものですが、とりすぎてしまうと病気になります。それを防ぐ鍵が「ごま」に秘められています。

ゴマに含まれる主な成分

  • 脂質:全体の約50%。リノール酸とオレイン酸の割合は約1:1
  • たんぱく質:全体の割合は約20%。硫黄を多く含んだアミノ酸を多く含む。
  • ビタミン類:ビタミンB1, B2, B6,ナイアシン,ビタミンE,フィチン酸など。
  • ミネラル:鉄、銅、リン、マグネシウム、カリウム、亜鉛、セレンなど。鉄はひじきや鶏レバーに匹敵するほどで、マグネシウムや銅は大豆を大幅に上回る。
  • カルシウム:ひじきに負けないほどの含有量

1粒1%に秘められたパワー「ゴマリグナン」

リグナンとは、植物に含まれる化合物の一つで、抗酸化作用、抗炎症作用を持っています。その中でもごまにしか含まれないリグナンは「ゴマリグナン」と呼ばれており、その主要成分にご存じの方も多いであろうセサミン、セサモリン、セサミノール、セサミノール配糖体などがあります。

セサミンは体に吸収されると肝臓の代謝を活性化させ、高い抗酸化作用を持つようになり、体内の活性酸素を取り除いてくれます。糖化によって生じるAGEsの生成過程には活性酸素が関わっているため、抗酸化作用をもつごまを摂取することによって糖化の加速も抑制することができます。

ゴマで期待される10の健康効果

抗酸化力、抗糖化力をもつごまですが、ごまの香り成分や脂質に含まれるオレイン酸などによって、他にも次のような健康効果が期待できます。

  • ガン予防
  • アンチエイジング
  • 二日酔い防止(アルコール代謝促進)
  • 乳がん予防(女性ホルモン作用)
  • 血液機能の改善
  • 高血圧の抑制
  • 血栓予防
  • 自律神経機能の改善
  • 動脈硬化予防
  • 血中コレステロールのコントロール

ゴマは非常に健康に良い食品ですが、適量を守ることが大切です。過剰に摂取すると、カロリーオーバーや消化不良を引き起こす可能性があります。また、ゴマアレルギーがある場合は摂取を控えるべきです。

ゴマは、その豊富な栄養素と強力な抗酸化作用により、アンチエイジングに非常に効果的なスーパーフードです。日常の食事にゴマを取り入れることで、肌や髪、内臓の健康を保ち、若々しさを維持する手助けをします。適量を守りながら、ゴマを上手に活用して健康な生活を送りましょう。

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