アーユルヴェーダ式健康法のエッセンス

アーユルヴェーダのページでは、ヴァ-タ、ピッタ、カパの概念と共に、ドーシャが悪化する環境や行動、サインなどについてまとめました。ここでは、日常生活にアーユルヴェーダの知識を取り入れて、日々を健やかに過ごす方法について、お伝えします。
食事
食べた食物のうち、消化しきれなかった未消化物のことを、アーユルヴェーダでは「アーマ(ama)」と呼ばれています。アーマは、体の様々な管(血管、リンパ管、腸管、汗管など)に付着し、その組織を弱らせていきます。
アーマは、体の自浄作用として舌苔として排出されています。舌苔を放置すると、やがて再び体内に取り込まれてしまうため、舌磨きを使って必ず取り除きましょう。
消化力を上げる方法としては、毎朝「白湯」をコップ一杯飲むことが勧められています。その際、10分以上沸騰させるようにしましょう。そうすることによって、ヴァータが取り込まれ、バランスの良い消化剤が出来上がります。ショウガも消化力を上げる効果があります。
もちろん断食もアーマを排出するのに有効です。季節の変わり目にプチ断食を取り入れることによって、花粉症など季節特有の症状や不調を緩和することができます。以下は、食事の際に気を付けるポイントです。
- 腹八分目
- バランスの取れた食事
- 自分のお腹に聞いて喜ぶものを食べる
- 規則的な時間に食べる
- よく噛む
- マイナスの感情を持つことなく食事を楽しむ
- 地産地消・旬のものをいただく
- 季節と時間、代謝力に応じた食事
- 自分に合った調理法を知り、選ぶ
- 似たものは似たドーシャを増やすことに注意する
美容


アーユルヴェーダには、ドライハーブを使った洗顔や、オイルを使ったフェイスマッサージがあります。パンチャカルマと呼ばれる油を使ったデトックス療法は、体内の毒素を排出したり、肌の若返りに効果があると言われていますが、専門店で施術を受ける必要があります。
ここでは、個人が自宅で簡単にできることを書きます。
オイルマッサージ

ごまのすばらしさについては、「ごまの効用」のページでも説明しますが、太白ごま油(中華料理で使うような褐色のものではなく)を使ってオイルマッサージを行うと、ごまの持つ強い抗酸化作用によって老化防止、肌の若返り、病気の予防効果などが期待できます。
アーユルヴェーダでは、ごま油を使ったマッサージを続ければ続けるほど若返りが期待できるとされています。例えば30歳の人が10年間ごま油によるマッサージを続けると、40歳の時に20歳の肌になると言われています。
オイルマッサージの効果
- 美白
- シミ取り・くま取り
- 冷え性の改善
- 排毒
- 花粉症改善(花の穴付近に塗り、吸い込む)
- 便秘改善(おなかに時計回りでマッサージ)
- 白髪予防・抜け毛予防(頭をマッサージ)
- 腰痛・関節痛の緩和
- 足のつり、むくみ
- 体臭予防
- ダイエット
オイルマッサージのポイント
- 太白ごま油を使う
- 100度に温めて保存(キュアリング)
- 使う際に湯煎して人肌程度に温める
- 全身をマッサージする場合は大さじ2杯(30~40㎖)
- オイルを塗ったまま体を暖かくして休息(10分程度)
- シャワーでオイルを洗い流す
- 回数は左右それぞれ10回が目安
- 必ず左右両方行う
- できるだけ朝行う(オイルの浸透効果、排毒効果が高い)
- 空腹時に行う(食後の場合2時間経ってから行う)
理想的な一日の過ごし方
アーユルヴェーダ式健康法を取り入れた朝・昼・夜の一日の理想の過ごし方は、以下の通りです。
朝
- 起床時
- 日の出前に起床し、口をゆすぎ舌を掃除する
- 起床後
- 白湯をコップ一杯飲み、洗顔やオイルでうがいする。
- 起床後その2
- 排泄、オイルマッサージ、シャワーを浴びて寝ている時に排出された老廃物を流す。着替える。
- 朝食
- 8時までに軽めの朝食をとる。
- 朝食後
- 軽く散歩し、朝の活動を行う。体をしっかり動かす。
昼
- 昼食
- 11時半から13時半までに昼食をとる。食後5分ほど休憩する。
- 昼食後
- 軽く散歩する。その後、午後の活動を行う。
夜
- 夕食
- 20時までに軽めの夕食をとる。食後休憩し、軽く散歩する。
- 夕食後
- 21時半くらいまで軽めの活動を行う。
- 入浴
- 風呂などに入り、緊張を下げる。
- 就寝
- 22時半までに寝る。
終わりに

令和4年度の社会保障給付費の予算は131.1兆円で、医療費が40.8兆円(31.1%)を占めています。アーユルヴェーダ式健康法を取り入れることによって人々が健康になると、医療費を削減でき、それだけで社会に貢献できます。
「医食同源」という言葉があるように、食生活は私たちの健康に大いに関係します。アーユルヴェーダ式健康法のできることから日々の生活に取り込んでいき、健康になるとともに、社会貢献を目指しましょう!

